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頂点都市

コッテコテのディストピア群像劇って感じでまあまあだった。オチも普通だし…

連作短編になっていて、それぞれの話は面白いものもけっこうあった。

特に印象に残ってるのは絵文人の話。しょうもないコミュニケーションツールの開発に躍起になって、クリティカルな環境問題から目をそらすあたりが現代の社会風刺になっていて良かった。

あとはアナログ民出身であるためにヴァーチャル民が当然のように使える超便利デバイスをつかえない環境で頑張るピアニストの話とか、アルゴリズムに行動を支配されるカップルの話とか。

現代への警鐘を感じさせる寓話的な短編が多くてそこは良かったと思う。

ただ、物語のドライヴ感みたいなものはなかったかなー。 メインの主人公がいないのはやっぱり乗り切れないところがある…

今回、インド発ってことで注目されたのかな? インド文化に詳しくはないけど、あまり独特な印象はなかったな。